【課題解決プロセス】雲雨傘を解説

雲雨傘イラスト

課題の解決策を考えたいけど、どんなプロセスで行えばいいの?

今回はそんな悩みを解消するフレームワーク「雲雨傘」を解説します。

 

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雲雨傘はシンプル

雲雨傘というフレームワークはとてもシンプルです。

『空』を見ると雲っていて、
『雨』が降ると思ったから、
『傘』を持っていった。

これだけです。

空が曇っていると言う事実を見て、
雨が降ると解釈・推定し、
傘を持つという解決策を立てる。

課題解決までのプロセスを守りましょうといういたってシンプルなフレームワークです。

このシンプルさ故に、色んな場面で使えますが本当の意味で使いこなすのは大変です。
使いこなせるようになれば、事実を見抜く力や仮説する力、本質志向が身に付きます。
この考える力は全ビジネスパーソン必須の力なので身につけたいですね。

解決策を考えるのは実は難しくない

意外かもしれませんが、解決策を考えるのは簡単です。

なぜならテクノロジーの進化・ネットの普及によって簡単に情報にアクセス出来るようになったからです。
ネットで検索すれば、いろんな人が困ったときの解決方法をシェアしています。

みんな分からないことがあれば、とりあえずググってますよね?
そして、参考記事を何個か見てやり方を真似ていますよね?

解決できない課題が山積みの現実

ネットで見つけた解答と同じやり方をしているのに何故か上手くいかない。。。
そんなことが起きると思います。
なぜこのようなジレンマが起こるんでしょうか?

理由は簡単で、多くの人は解決策を一生懸命探したり、考えます。
課題がそもそも認識出来ていないにも関わらず。。。
つまり現代社会においては課題が解決しない多くの理由は課題設定が間違っている可能性が高いのです。

今回のフレームワークでいうと、空を見ずにいきなり傘が必要かどうか考えている状態です。
シンプルが故に、「事実を見て、推定して、解決策を立てる」というプロセスを軽視していたり、便利なネット社会が人を思考停止にしていると考えられます。

だからこそ、このシンプルなフレームワークを脳内に叩き込んで思考する癖をつけることが、これからの時代においてはより大事になってきます。

そのファクト(事実)は本当?

雲雨傘の『雲』では事実を見ることから始まります。
その際に大事なことは、それが本当に事実かどうかです。

なぜならもし得た情報が事実でなければ、その後の推定や解決策は無意味に終わってしまうからです。
ビジネスであれば、施策に投入した人・時間・お金などのリソースが全て無駄になってしまいます。
その事態は出来るだけ避けなければなりません。

事実を的確に捉えるためには製造業でよく使われる3現主義を使いましょう。
「現場」「現物」「現実」という3つの「現」をとったもので、現場で現物を見て現実を捉えるという考え方です。
この3現主義の考え方が『雲』のフェーズでは非常に大事になります。

出来るだけ自分で現場の生の声や反応、製品など本当の1次情報を取りにいくようにしましょう。

解釈・推定のベースは知識

現場で得た本物の事実というのは、このままでは価値を生まないダイヤの原石みたいなものです。

『雨』のフェーズで様々な角度から解釈して初めてダイヤとしての価値が生まれます。
具体的にはただの情報に対して、「だから何?」「それはなぜ?」を何度も繰り返して問題の真の原因を捉えます。
しかし、これにはベースとなる知識・経験が必要になります。

例として、私が製造業の技術者時代の話をします。ある日突然、機械が壊れて生産が止まってしまいました。
私は現場に行って、機械を分解して壊れた部品を見ましたが原因が何かわかりません。
しかし、現場の職人は部品の壊れ方を見て何が原因かすぐに分かったのです。
そして、最終的な対策は生産前のチェックリストへの追加、在庫管理リストへの部品の追加、従業員への教育です。

恐らく、職人の知恵がなければ部品交換だけという対症療法で終わっていました。
ちなみに故障の原因は、部品の取り付け方に不備がありそのまま機械を稼働させたために部品に負荷がかかったからでした。

素早く、かつ深く考えるにはある程度の知識が不可欠です。
常に自分の中の知識をアップグレードさせて、深い考察でただの情報を価値あるものに変えられるようにしましょう。

解決策は考えずに選ぶ

本物の現実から真の原因が見えたら、あとは解決策を選ぶだけです。
ここであえて解決策を「選ぶ」と書きました。

それはこれまで述べてきた通り、
問題は課題が適切に設定できていないだけであって、あなたが問題と感じている多くは既に先人が解決しているからです。
書籍・インターネットを使えば本当に求める解決策にアクセスすることができるはずです。

あとは実施するだけです。

何度も書きますが、解決策を必死に練るのが大事ではなく
本物の事実から課題を設定し、真の原因を推定するプロセスが大事です。

現代人が失いかけている思考力を雲雨傘を通して身につけましょう。

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